2023.04.13
武道館の全聴衆を虜にした東京大学入学式の来賓祝辞
こんにちは！リージョナルキャリア三重の三田です。
ご縁あって、4月12日（水）の東京大学の入学式に参列させていただきました。
入学式という儀式ですので、文字通り通過儀礼とあまり期待していませんでしたが、
思いのほか非常に感動的で、心に響く大変素晴らしい祝辞がありました。
皆さんの参考にもなると思うので共有させてください。
東大の入学式では、毎年1名OBで活躍している方が来賓として招かれ、
新入社員を前に祝辞を述べます。
今年はグローバルファンド保健システム及びパンデミック対策部長の
馬渕俊介氏が来賓でした。
その祝辞があまりにも感動的で秀逸でした。
同氏は、新入生に2つの要点を話しました。
1つは『夢』。
途上国支援という夢を自分の人生のミッションとして歩んでいる同氏から新入生に対して、
限りある人生の時間だから心震える仕事をして欲しい（それ以外のことをするのは勿体ない）ということと、
夢を探し続けて、行動し続けて欲しいというメッセージがありました。
JICA、マッキンゼー、世界銀行、ゲイツ財団、そしてグローバルファンドなど
多彩なフィールドで夢の実現のために行動し続けている方の言葉だけに重みと説得力がありました。
もう一つは『経験』。
環境が人を創るので、ハイレベルな環境、厳しい環境で何とか遅れないようにと
もがいている間に筋力がついている。だから修羅場や凄い人たちの中に身を置こう。
一つの分野を究めることは難しく、それにはもちろん価値がある。
同じように、複数の分野で一定水準以上のレベルにあると、その掛け算でオンリーワンになる。
これにも価値がある。
これらに加えて、時間短縮・生産性向上のためにマッキンゼーで身に着けたという
「プロセスを無くす／減らす／後回しにする／残ったものを数倍で回す」という言葉は
シンプルですが神髄だと思いました。
いずれどこかで動画が公開されるかもしれませんが、現時点では見つけられませんでした。
しかし東大のサイトで全文が公開されていますので、ぜひご一読ください。
文字だけでも情熱と思いが伝わってくるのではと思います。
参照：東京大学ウェブサイト 令和5年度東京大学学部入学式 祝辞
それ以外に、学長、教養学部長、校友会長の話がありましたので、それぞれ印象に残った一節を。
総長は、「イントラパーソナルダイバーシティ（自分の中の多様性）」という言葉について話されました。
これを高めるために、多彩な経験と多様な人との交流を心掛けましょうと。
教育学部長は、「SNS以上ミーティング以下」という言葉を話されました。
コロナ禍では「SNS以上ミーティング以下」のコミュニケーション、
つまりSNSでちょっとお知らせするだけでは伝えきれないが、かと言って
わざわざミーティングをするまでもない内容が欠如したので、
ポストコロナの今後はそれを大切にしましょうと。
校友会長は、家族や恩師など支えてくれた方への感謝だけでなく、
合格できた幸運への感謝を忘れず謙虚にと話しておられました。
合格発表から1ヶ月を経た新入生にとって、薄れかけていた喜び、感謝や頑張ろう
という誓いを思い出させてくれる正に天の声だったのではないでしょうか。
という、新入生ばかりではなく、参列していた50歳代の大人まで
勇気づけられた入学式でした。
現場での感動と学びの何分の一かでもお伝えできてることを祈ります。
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