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広島転職ノウハウ2022.04.15

転職希望者が「カジュアル面談」で企業に嫌われないための3つの心得

リージョナルキャリア広島のコンサルタント、原田です。先日、ある企業にお邪魔した際、『カジュアル面談』が話題にのぼりました。

世間ではかなり以前から実施されていたカジュアル面談ですが、この数年で特に定着したように感じます。

そこで今回は、「カジュアル面談とは?」というところから、カジュアル面談を受ける際の注意点まで、ポイントをまとめてみたいと思います。

カジュアル面談.jpg

「カジュアル面談」と「面接」の違い

カジュアル面談とは、本格的な選考の前に、企業と転職希望者の相互理解を深める目的で実施されるものです。

面接よりもラフなコミュニケーションが特徴で、また、面接との最大の違いは『合否の有無』にあります。

転職希望者が企業に対して自身をアピールし、企業が採用するか否かをジャッジする面接に対し、面談はあくまで双方がフラットな位置付けで、情報交換を目的とした対話の場となります。

そのため、転職希望者からすれば、「応募するかどうかは分からないけど、話はしてみたい」というスタンスで臨むことが可能になります。

なぜカジュアル面談が定着してきたのか

ダイレクトリクルーティングの増加


カジュアル面談が定着してきたのには、大きく2つの背景があります。1つ目は「ダイレクトリクルーティング」が広まってきたことです。

労働人口が減少し、優秀人材へのオファーが集中する中、企業はこれまでのように「応募を待つ」のではなく、「欲しい人を採りにいく」という意識を強めています。

転職希望者やその"予備軍"に対して、特定サービスやSNSなどを活用して直接コンタクトし、「まずは自社について知ってもらえないか」と声をかけていきます。

オンライン面談(面接)の増加


それから2つ目は、特にコロナ禍をきっかけとして「オンライン面談(面接)」が広まってきたことです。

企業からアプローチを受けたとしても、いきなり企業に出向くというのはなかなかハードルが高いもの。

しかしオンラインであれば、場所にとらわれず、それこそ"テレワーク中の合間に"など日時も調整しやすいため(褒められたものではないかもしれませんが・・・苦笑)、より気軽に企業と接点を持てるようになりました。

こうした背景が合わさって、「とりあえず話しましょう」というニュアンスが強いカジュアル面談が採用(転職)シーンで定着してきたのです。

カジュアル面談の注意点

それでは、転職希望者としてカジュアル面談に臨む際の注意点を見ていきましょう。

カジュアル面談を経て、いざ選考を希望した際に「企業から嫌われていた」「マイナスからのスタートになっていた」という笑えない話も実際に起きています。そんなことにならないように、しっかりポイントを押さえておきましょう。

頭を抱える.jpg

①「選考に影響しない」はウソ


お伝えしたように、カジュアル面談では合否のジャッジはされません。しかし、だからと言って、「まぁ話だけは聞いてやるよ」という不遜な態度で臨むのは言うまでもなくご法度です。

転職理由や志望動機、これまでの経験や強みといったことは聞かれないかもしれませんが、企業は対話を通して、あなたの人となりや価値観、志向を把握し、「カルチャーフィットしそうな人か」「今後もリレーションを保っておきたい人か」という判断はしています。

企業や転職エージェントから「選考には影響しないので気軽に臨んでください」と言われたとしても、カジュアル面談で"悪い印象"を残してしまったら、その後の選考に影響しないはずがありません。

そういう意味では、"カジュアル"という言葉に騙されず、「選考に向けた過程の一つ」であると心得ておくのが賢明です。

②"丸腰"で臨むのはNG


一般的にカジュアル面談は企業からの説明を受ける場という認識が強いですが、「会社説明会ではない」ということをしっかり認識しておきましょう。

一通り話を聞いて、「はい分かりました、それではさようなら」とはいきません。

あくまで目的は相互理解。転職希望者が企業のことを理解するのと同じように、企業もまた転職希望者のことを理解できなければ目的が成立しません。

面談までにできる限り企業についての情報を収集し、「なぜ面談に臨もうと思ったか」「どんな転職イメージ・キャリア観を持っているか」「何を直接聞きたいか」といったことは、ある程度端的に伝えられるように事前準備をしておきましょう。

③質問の意図を明確に


これは面接における"逆質問"の場面でも同じことが言えますが、質問をする際には、意図を明確にしましょう。

例えば、「自分はこういうキャリアイメージを持っているのですが、御社にはどんなキャリアパスがありますか?」と質問すれば、企業からは「あなたのキャリアイメージを実現するための、こんなキャリアパスがあります」と、意図に沿った明確な返答が返ってくるでしょう。

ところが、「どんなキャリアパスがありますか?」とだけ質問すると、企業は「こんなのもあるし、こんなのもありますよ。あ、それからこんなのも・・・」と返答せざるを得ません。

これでは会話が間延びしてしまったり、企業側に「何を知りたかったのだろう?ちゃんと響いたのかな?」と不安を残してしまう可能性もあります。

質問をする際には、「なぜそれを知りたいのか」をセットで伝えることを意識しましょう。

まとめ

時代の流れとともに定着してきたカジュアル面談。「まだ転職するかどうか分からない」「応募するかどうか分からない」という状態で面談に臨む方も少なくないと思います。

ただ、そんな場合でも、「転職すると決めたとき」「応募すると決めたとき」のことをきちんと見据えて、「この面談が良い転職やキャリアにつながるかもしれない」という思いを持って臨むことを強くお勧めします。

「転職は縁と運」なんて言われますが、あながち間違ってないなぁと感じることが増えてきた、キャリアコンサルタント12年目の春です。

この記事を書いた人

チーフコンサルタント 
原田 昌和

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