2023.02.10
札幌近郊の成長地帯KIECE④E~江別市編~

こんにちは。リージョナルキャリア北海道のコンサルタント、新井です。
札幌近郊5市の総称「KIECE(北広島市、石狩市、江別市、千歳市、恵庭市)」。今回はKIECEのひとつめの「E」、江別市を紹介します。
江別市の概要
江別市は札幌市の東に位置し、道央圏では札幌市に次いで2番目の人口119,169人(令和5年1月1日時点)。市内を南西から北東に向かってJR函館線(大麻駅、野幌駅、高砂駅、江別駅、豊幌駅)が通っており、札幌駅までは電車で20分前後という利便性の良さから、札幌のベッドタウンにもなっています。
市名である「江別」の語源は、アイヌ語の「ユベオツ」(サメのいる川)または「イブツ(イ・プッ)」(大事な場所への入口)とされています。
JR沿いに市街地が形成されていますが、その南側には平地原始林がある野幌森林公園が、北側には石狩川が東西に流れ、自然豊かな環境です。
産業では古く明治時代から製紙業、窯業が盛んで、特に「江別のれんが」は「北海道遺産」にも指定されています。現在は製造業や物流施設の進出のほか、情報技術産業の集積、また食品産業の積極的な誘致が進んでいます。(※参照:「江別 市勢要覧」/最終閲覧日:2024年7月8日)
農業では、国産初の強力粉として開発され、また生産量が少ないことから"幻の小麦"といわれる「はるゆたか」の生産地となっています。(※参照:「たびらい」/最終閲覧日:2023年2月10日)
■カントリーサイン

※引用:たびらい(最終閲覧日:2023年2月10日)
市町村の境界の道路沿いに設置される「カントリーサイン」には、以前こちらのブログでもご紹介をした百年記念塔と、江別のれんがが描かれています。
■ご当地キャラクター「えべチュン」

※引用:江別市HP(最終閲覧日:2023年2月10日)
「えべチュン」は、北海道遺産「江別のれんが」の形をした頭をもつ鳥形のキャラクターです。右手には「はるゆたか」の麦の穂をもっています。
4つの大学がある学園都市
江別市には4つの大学があり、それぞれ個性ある教育と研究を行っています。
酪農学園大学
農業や食、獣医学に関する専門的な研究・教育が特徴で、北海道の農業や食に関わる企業で活躍する人材を輩出している大学です。
附属校の「とわの森三愛高校」はスポーツが盛んで、バレー部は春の高校バレーへの出場歴が何度もある強豪校です。
札幌学院大学
文系学部を中心とした「サツガク」の略称で親しまれている大学で、もともとは札幌市に開学。現在は統合などで江別市にメインキャンパスがあり、心理学部、人文学部、法学部、経済経営学部、経済学部、経営学部が設置されてます。
また2021年にはふたたび札幌に「新札幌キャンパス」を開設。近年はリブランディングに意欲的で、創立当時の理想と熱量は継承しつつも、現代流にアレンジする取り組みを積極的に行っています。
北翔大学
北海道ではTVCMも放映されているため、地元の人にとっては目にすることが多い印象の大学ではないでしょうか。スポーツと教育、芸術、心理学カウンセリングなどの学科が設置されています。
総合型選抜制度というユニークな入学制度は、年齢制限がなくコミュニケーションを重視したものとなっています。選考課題に生涯スポーツ学部では「体育実技」と「プレゼンテーション」、教育文化学部では「作文」「読み聞かせ」などがあります。
北海道情報大学
経営情報学部、医療情報学部、情報メディア学部の3つの学部が設置されており、「産・学・研協同」による関連企業や研究機関との連携により、情報技術の最前線のニーズに呼応したカリキュラムを確立していることが特徴です。
国を上げて取り組もうとしている起業・スタートアップ人材育成にも積極的で、アントレプレナーシップセンターを設けています。
江別市の遊び場
EBRI
「れんがのまち江別」のシンボル的存在であるこの施設は、窯業を営んでいた株式会社ヒダの工場跡地です。残念ながら平成10年に廃業となってしまいましたが、その際に江別市が歴史的建造物保存活用のために購入しました。
現在は改修されて商業施設になっており、おしゃれなカフェやフレンチレストランが立ち並び、イベントも開催されています。
なおこの建物は2009年、経済産業省から「近代化産業遺産」にも指定されています。
※参照:江別市HP「旧ヒダ工場」(最終閲覧日:2023年2月10日)
トンデンファーム
北海道の方であればご存知であろうトンデンファーム。本社と工場は江別にあります。
売店が併設されており、炭火焼ソーセージの実演販売を行っていることもあります。筆者が自宅外でバーベキューをするときにもたまにトンデンファームのソーセージを買ってきて焼きますが、ボリュームがありジューシーで美味しいです。スーパーや通販でも購入できます。
アースドリーム角山農場
筆者が個人的に隠れた名所だと思っているのがこちら。トンデンファームが経営する農場で、馬、山羊などたくさんの動物がいるだけでなく、子供が思いっきり走り回って遊べる、レトロ感漂う遊び場も設けられています。
アルプスの少女ハイジのようなブランコ(下部写真)があり、筆者は苦手なので乗りませんでしたが、子供は大はしゃぎでした。

※筆者撮影
江別の注目企業
江別市大麻に拠点を構え、全国的に注目されている企業が株式会社岩谷技研(本社:札幌市)です。
気球で宇宙遊覧フライトを実現することを目指している宇宙ベンチャーで、2023年1月時点で高度100メートルまで安全に自由飛行できることを確認済みです。
現在は安全性を最優先しながら段階的に高度を上げており、2023年中には2人乗りでの遊覧飛行の実施を計画しています。最初は一人あたり2,000万円ほどの価格を予定していますが、将来的には数十万円で提供したいと意気込む岩谷社長。江別産の気球で一般人でも宇宙に行ける日は目前に迫ってきています。
【企業紹介】気球による宇宙遊覧フライトの商業運航を目指す「株式会社岩谷技研」の求人情報|リージョナルキャリア北海道
江別市の魅力を紹介させて頂きました。札幌からのアクセスも良い江別市は、観光にももちろん、移住にもお勧めの地です。
今後の江別市にも注目していきたいと思います。
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