転職成功者インタビュー

株式会社NTKセラテック
工平光昭さん(製造技術) 36歳

得意のロボット技術で合理化に貢献。残業も減ってプライベートも大幅に改善!

転職活動は、確固たる決意から始まるとは限らない。

自動車メーカーで10年以上、ロボット生産技術を担当してきた工平さん。30代になって、宮城に残してきた両親のことが気にかかるようになった。少しずつ「Uターン」が頭をよぎるようになり「とりあえずは宮城にどんな会社があるのかだけでも知りたい」-そう考え、気軽な気持ちでリージョナルキャリア宮城にエントリーした。

すると「工平さんのキャリアなら、紹介できる会社はたくさんありますよ」と声がかかった。そこから転職活動が具体的に進み始め、最終的に、半導体製造装置の部品製造を得意とする会社にUターン転職を果たした。

初めての分野だったものの、先輩社員の手厚いサポートもあって、1年目からロボット化の推進に貢献できたという。一方で前職と比べて残業は激減。「仕事とプライベートのバランスがよくなり、ストレスがなくなりました」と、明るい声で初めての転職体験を振り返ってくれた。

※本記事の内容は、2021年6月取材時点の情報に基づき構成しています。

過去の
転職回数
0回
活動期間
エントリーから内定まで68日間

転職前

業種
自動車製造
職種
生産技術
業務内容
自動車車体工場の生産設備の立ち上げ部門でのサイマル業務。3D環境での設備シミュレーション、ロボットのオフラインプログラミング、現地での実機玉成。

転職後

業種
化学・素材(メーカー)
職種
製造技術
業務内容
半導体製造装置部品へのセラミック膜のプラズマスプレー(溶射)。 技術係として、新規品の施工方法検討、テスト、評価を行う。それに伴い、3D CADでの治具設計や ロボットプログラミングおよびティーチング。

相談していくうちに、転職の決心がついた。入社の決め手は、工場見学。

現在のお仕事はどんな内容ですか?

NTKセラテックは、セラミックスを使って、主に半導体製造装置の部品を製造している会社です。私は仙台にある本社工場で生産技術を担当しています。具体的には、半導体製造装置部品へのセラミック膜のプラズマスプレー(溶射)の工程を担当。新規品の施工方法の検討や、テスト、評価。それに伴う3D CADでの治具設計や、ロボットに対するプログラミング、ティーチングといった仕事に取り組んでいます。

入社前のご経歴を教えてください。

出身は宮城県の気仙沼市です。地元の工業系の高校を卒業した後、自動車メーカーに就職しました。それからはほぼずっと、ロボットを使った生産技術のグループに所属し、自動車車体工場の生産設備の立ち上げ業務や、3D環境での設備シミュレーション、ロボットのオフラインプログラミング、実機玉成などを担当していました。

転職したきっかけは?

高卒で就職して以来、ずっと神奈川県で生活していました。姉妹も実家を巣立ち、祖母も亡くなって、気仙沼の実家には両親だけが暮らしている状態が続いていました。自分は長男ですし、30代になった頃から「親の近くに戻ろうかな?」と考えるようになったんです。

特に大きなきっかけや理由もありませんでしたし、本当に最初は「ぼんやりと」という感じでした。とりあえず、宮城にどんな仕事があるのかが知りたくて、東京の「みやぎ移住サポートセンター」に行ってみたのが最初の行動です。話をいろいろと聞いているうちに、最初はおぼろげだったUターンにむけての気持ちが、少しずつ強くなっていくのを感じました。

転職活動はどのように活動を進めましたか?

移住サポートセンターは生活面の支援がメインだったので、実際の仕事探しは転職サイトを活用しました。ただ最初は林業や水産業など、まったく違う仕事を考えていたんです。Uターンするなら、そのほうが面白そうだなと思っていたので。でも「今まで培ってきたものを活かす道も視野に入れたほうがいい」と相談員からアドバイスされて、希望職種を広げることにしました。

リージョナルキャリア宮城は、希望条件や職務経歴などを伝えると、すぐに5社ほど紹介してもらえました。

正直なところ、宮城にどんな企業があるのかもまったく知らなかったので、自分に適した仕事があるか不安でした。しかしリージョナルキャリア宮城のコンサルタントから「あなたのキャリアなら紹介できる会社はたくさんあるので、焦らずにじっくり考えた方がいい」とアドバイスされ、驚きました。

入社を決めたポイントは?

Webサイトなどの情報だけでは実際の雰囲気はわからないと思い、工場を見学させてくれる会社がいいと考えていました。でも、私が帰省できる冬休みの時期に工場を見学させてくれた会社は、今の会社だけだったんです。

案内してくれたのが今の上司なのですが、自社の課題も含めて率直に話してくれる姿勢に「この人が上司だったらいいな」と感じたんです。見学に来ただけの私に対して、丁寧に詳しく説明してくれ、感激しました。また、コンサルタントが事前に私の経歴を伝えてくれていたようで、期待されているということも伝わってきました。

上司からのうれしい言葉。「きみが入ってきてくれてよかった」。

転職していかがですか?

最初の2か月は研修でした。各セクションを1週間ごとまわり、製品の流れを頭から最後までを体験しました。基礎知識については、座学の時間も設けてくれ、係長が1対1で教えてくれたんです。その後、現場で本物の製品をたくさん触らせてもらえたことが、仕事を覚えるうえでとても大きかったと思います。やったことのない仕事ばかりでしたが、自分は新しいもの好きなので、不安とか大変さは全く感じませんでした。 また、経験がない人間が現場に入ること自体、嫌がられても不思議ではないのに、上司は「どんどん製品を触っていいよ」と言ってくれたのでありがたかったです。職場全体の雰囲気も良く、皆やさしくて気さくに話しかけてもらえたので、すぐに溶け込むことができましたし、「早く戦力にならなければ」という自覚も自然と芽生えていきました。 一方、ロボット技術に対しては社内に少し苦手意識があったようで、プログラミングできる社員も2人しかいなかったんです。最初に現場を見たとき、ロボットで対応できるはずの工程を手作業で行っていることに気づいたので、それについてさっそく提案をしました。すると、その工程の改善業務に、入社1年目から取り組むことができました。 前の会社は規模が大きく、何事も時間がかかっていましたが、今の会社はスピード感をもって動けるのが強みだと思います。上司との距離がすごく近く感じますし「好きにやっていい」と言われているので、やりがいがあります。

生活面の変化はありましたか?

今は、仙台市内の賃貸マンションに住んでいます。仙台駅の徒歩圏内にあるのですが、1Kの駐車場込みで家賃は月6.5万円です。仙台の中心部でありながら、広瀬川のほとりにあり、緑豊かな環境なのでとても気に入っています。

通勤手段は、電車通勤から、車通勤に変わりました。朝は道路が混むので50分ほどかかりますが、以前と比べると非常に楽です。帰りに好きなところに寄り道できますし、車は自由度が全然違います。残業も少なくなり、ほぼ定時の17時半には会社を出ているので、18時半には自宅に着いています。

自由時間が増えたので、以前やっていた空手の稽古も再開しました。もう1つの趣味は釣りで、神奈川時代は時々しかいけませんでしたが、今は休日になると毎週のように釣りに出かけています。転職してから休日が楽しみになりました。

困ったことや課題はありますか?

仕事面では、使うロボットの違いに最初は戸惑いました。前職時代とは機種もプログラミング言語も操作方法も違っていたので、1から勉強が必要でした。最初の2か月間は思うようにロボットを動かせず、苦労しました。

収入は減りましたが、宮城は物価が安いですし、飲み会や買い物などの出費も減ったので、苦しさは感じませんね。首都圏に比べて公共交通機関が少ないなど、多少は不便さを感じますが、不満はありません。海外出張に行っていたときはもっと不便な生活を体験していたので、それに比べれば、国内ならどこでも便利に暮らせると思っています。

転職してよかったと思うことは?

ストレスが減りました。前職は海外出張も多く、海外に行くと自分がやりたいことは、まずできません。また求められる日程も厳しく、残業も相当多かったんです。でも今は自分の時間が増え、仕事とプライベートのバランスがとれていると感じます。

月に1度は、実家にも帰っています。以前は大きな連休のときくらいしか帰っていませんでした。でも今は、金曜日に仕事が終わったら、そのまま車で実家へ帰れますから、すごく楽になりましたね。

両親は最初、「せっかく大企業に入ったのに」と、私が転職することに反対していたんです。でも今は喜んでくれているようで、父は「お母さんが、お前が帰ってくるのを楽しみにしている」と言ってくれますし、母はごちそうを用意して私を待ってくれています。姉妹も近くに住んでいますので、実家に家族皆で集まる機会が増えました。

また仕事の面でも、とてもやりがいを感じています。私が入社した年がちょうど顧客から社内監査を受ける年にあたっており、その準備を進めていたタイミングだったんです。そして、生産工程のロボット化は、監査の重要なテーマの1つでした。無事に監査が終わったとき、上司から「きみがうちに入って来てくれてなかったら、乗り切れていなかったよ」と言ってもらえたときは本当に嬉しく、改めて転職して良かったと思いました。

転職を考えている人にアドバイスをお願いします。

私は今回が初めての転職活動だったのですが、実際にやってみて「こんなに便利になったんだ」と思いました。転職支援会社を利用することで、コンサルタントにいろいろと相談したり、一緒に仕事を探してもらえたりするからです。1人で探すよりも、精神的な負担が全然違うと思います。

仕事をしながらの転職活動は、2つのことが常に頭にある状態で、私はすごくストレスに感じていました。そこをサポートしてくれるコンサルタントの存在は、本当にありがたかったです。ですから、一人で抱え込んだりせず、どんどん相談すればいいと思います。

悶々と悩むことはありません。転職活動は、軽い気持ちで始めていいと思います。途中でやめてもいいし、そのまま前に進んでもいいのですから。

担当コンサルタントから

チーフコンサルタント 
菅原 大

工平さんは学生時代からモノづくりに熱中。社会に出てからも、情熱を持って仕事に臨み、様々な経験を積まれていました。

今回転職をご支援するなかで、単純に「技術を活かせる求人」ということであれば選択肢はいろいろとあったのですが、あえて「じっくりと進めていきましょう」とアドバイスを差し上げました。工平さんが身につけてきた大変貴重な技術や経験を最大限に活かせるような、より良い転職をしていただきたいと思ったからです。

結果として、仕事のやりがいだけではなく、プライベートも充実する転職が実現でき、私も嬉しく思っています。現職でのさらなるご活躍を楽しみにしております!

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