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地域に貢献する会社であるために。管理職採用で目指す未来とは。

プレミアムウォーター富士株式会社
代表取締役 武井 道雄

山梨 更新日:2023年10月04日

1963年 山梨県生まれ。山梨県立桂高等学校卒業。
1982年 電子部品メーカー入社。
2003年 エネルギー会社の宅配水部門入社。
2007年 株式会社ウォーターダイレクト(現:株式会社プレミアムウォーターホールディングス)入社。
2017年 株式会社プレミアムウォーターホールディングス取締役、兼プレミアムウォーター株式会社 取締役生産開発本部長。
2022年 株式会社プレミアムウォーターホールディングス取締役、兼プレミアムウォーター富士株式会社 代表取締役社長就任。
※所属や役職、記事内の内容は取材時点のものです。

製造業の経験を活かし、水の製造工場の建設責任者に大抜擢。

プレミアムウォーター富士は、前身であるベンチャー企業のウォーターダイレクトという会社から歴史がスタートしました。私はウォーターダイレクトの立ち上げメンバーとして経営の中心に携わり、水の製造工場の設立・運営などの生産部門を統括していました。

もともと私は製造業での経験が長く、高校卒業後は電子部品の会社に20年ほど勤め、様々な製造のノウハウを学びました。その会社は日本の拠点を閉鎖して海外へ移ることになり、私は大手エネルギー会社の宅配水部門に転職しました。その頃は水のことを何も知らない未経験の状態でした。

電子部品の会社では工場で現場のリーダーとして働いていて、その経験を活かして私が責任者となって宅配水を作る工場を建てました。その後も3年ほど工場の運営を担当しましたが、大手企業ではチャレンジできる業務に限りがあり、「もっと広い世界で自分の力を試したい」と考えてウォーターダイレクトに移りました。

大手企業からベンチャーへ…挑戦・戸惑い・成長の道のり。

大手企業からベンチャーへの転身で、最初は環境の変化に戸惑いました。取引先の方と話をするにも大手と新しい会社では信用度が当然違います。同じ工場を建てるにしても、大手では工場完成後の支払いで良いと言ってもらえるところを、ベンチャーでは前金の支払いが必要です。大手ブランドの偉大さと、自分の無力さを痛感した出来事でした。

2017年からは株式会社光通信の連結子会社となり、会社名をプレミアムウォーターホールディングスへ変更しました。グループ会社であるプレミアムウォーター株式会社は以前から存在していて、宅配水の営業でかなり力のある企業です。

水の製造工場を持ち生産力があるウォーターダイレクトと営業力のあるプレミアムウォーターが合併することで、業界のシェアとしてもトップクラスに入る規模になりました。非加熱処理にこだわった安全でおいしい水を提供するために、今では3つの自社工場を分社化しました。そのひとつがプレミアムウォーター富士になります。

6年連続の増収増益。営業と製造現場の協力体制がその鍵を握る。

会社の合併当時のお客様はおよそ30万件ほどでしたが、今では150万件にまで伸びています。合併して7年ほどが経ち、おかげさまで6年連続増収増益を達成しています。それもひとえに当社の営業部隊の力のおかげです。

ただ、お客様の契約数が増えれば1ヶ月あたりの水の生産量も増やしていかなければなりません。7年前と比較すると、生産量は月50万本から300万本まで増えました。私たちの水を必要としてくださっているお客様がいる限り、製造にブレーキをかける要素は未然に防ぐ必要があります。

水源の確保、製造工場の協力先の交渉、そして安全安心なミネラルウォーターの品質維持という点では、製造現場の力も借りてかなり努力を重ねました。新しいお客様を連れてきてくれる営業部隊に感謝しながら、製造と営業がお互いに敬意を払った良い関係性で仕事をしています。

新たな戦力を求めて…中途採用に求める能力・人材像とは。

当社はこれまで右肩上がりに伸びてきた会社で、生産量の増加にあわせて岐阜県と兵庫県にも工場を作りました。そんな中で重要になるのは、やはり人材採用です。地方では地元の人材も採用しますが、社員教育のために経験者をプレミアムウォーター富士から送り込む必要があり、プレミアムウォーター富士の人材が手薄になります。組織が拡大し、力が分散してしまっている状況は当社の課題です。

本来なら若手が育って組織の中心を担うようになるのが理想ですが、急激にそこを目指すのは難しいでしょう。ですから、中途社員も迎え入れながら組織を強くしていくことが重要です。特に求めているのは、管理者の素質を持った人と、設備の技術に長けた人ですね。これから当社の工場はどんどん自動化を進めていきますので、ハイテク機械を見られる技術者はぜひ来ていただきたいと思います。

プレミアムウォーター富士独自の「プロフェッショナル採用」。

採用活動では管理職候補の人材をプロフェッショナル採用と名付け、一般採用とは分けています。プロフェッショナル採用では、半年間の猶予期間内に自分で社内の課題を見つけて解決することに取り組んでもらいます。

プロフェッショナル採用で入社した社員の傾向を見ていると、大手で一つのポジションを担っていた人よりは、中小規模の会社で色々な仕事を経験した人の方が当社には合うと感じます。技術や生産現場、海外など幅広い経験をしてきた人は今も活躍していますし、自分でアンテナを立ててどんどん提案と改善を重ねてくれる、当社の成長には欠かせない存在です。

工場がある地方へ自社の利益を還元し、地域貢献につなげたい。

宅配水を設置している家庭は、日本の全世帯のうちおよそ8%と言われています。つまり全国5,000万世帯の中の400万世帯ほどにウォーターサーバーがあり、その半分近くが当社のお客様です。業界内で多くの会社の業績が横ばいな中で、唯一当社は毎年シェアを伸ばしていますから、今後はここからいかに壁を打ち破っていけるかが重要です。

プレミアムウォーター富士が所属するプレミアムウォーターホールディングスの中には、岐阜県のプレミアムウォーター中部と、兵庫県のプレミアムウォーター朝来があります。当グループが他の企業と違う特徴は、これら地方の工場を分社化していることです。その理由は、私たちのミッションである「地域貢献、地方創生」が関係しています。地方に工場ができれば雇用が生まれますし、事業で得た利益から税金を納めることは地域の活性化にもつながります。

それぞれの工場で実質の代表者は私ですが、今後は社長が地元にいて地域と密なコミュニケーションがとれる状態を目指したいと考えています。そのためには、社長になり得る管理職候補の育成が不可欠です。それぞれの地方の工場が独立して事業を行なえるよう、現場の社員はもちろん管理職もしっかり採用・教育し、全国のお客様においしい水を安定して届けられる会社づくりを続けます。

編集後記

コンサルタント
小澤 和明

同社の社員の方とお話をしていると成長に対する貪欲な姿勢や仕事への意識の高さを感じますが、今回のインタビューでその理由がわかったように思います。事業の成長性、社会貢献度などが高いことがやりがいとなっているのはもちろんですが、何よりも武井社長のベンチャースピリットの強さに驚きました。

社長のこれまでの挑戦への姿勢が、同社の社風として色濃く受け継がれているのだと思います。プロフェッショナルとして自身を磨き続けたい、自身の成長に貪欲な方におすすめしたい企業です。

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