岩田地崎建設株式会社
取締役副社長執行役員 管理本部長 岩田 幸治
北海道
2006年法政大学卒業後、海外留学、不動産会社勤務を経て、2012年岩田地崎建設(株)に入社。入社後、慶應義塾大学大学院経営管理研究科修士課程を修了。2016年取締役常務執行役員管理本部副本部長、2018年同管理本部長、2020年取締役副社長執行役員管理本部長に就任。
「橋の岩田」と呼ばれた創業期
当社の歴史は、創業者である岩田徳治が札幌で土木建築請負業を始めた1922年から始まります。当時、豊平川は頻繁に氾濫し、農家は水害に悩まされていました。どうにかして農家を水害から救いたいという一途な思いが当社の礎になっています。その後大きな転機が訪れたのが創業から18年目、豊平川にかかる「一条大橋」を手掛けたことでした。当時の最先端の技術を取り入れ、北海道で初めての鉄筋コンクリートの橋となりました。決して簡単ではなかった大仕事。社会的使命という意識のもと、利益を度外視して引き受け、革新的な工事技法で完成までたどり着いたと聞いています。その後、豊平川にかかる11基の橋をはじめ、道内の主要河川の橋を手掛け、「橋の岩田」の異名がありました。
地域経済の活性化による社会貢献へ
当社は、堅実な経営を信条に誠実さを大事にしてきました。その根底にあるのは、「地域社会へ貢献するため」、「地域経済の活性化のため」という存在意義と責任感です。これからも建設業として、またそれを超越した立場で地域貢献していきたいと思っています。自社の利益のためだけではなく、社会的利益を常に考え、地域産業、地域経済の活性化のための会社運営をしていきます。長く根付いている会社の風土は、「総親和」の精神。当社の仕事に関わるすべての方にとって、新たな価値と喜びを生む事業であることを願い、実践してきたつもりです。まるで家族のような思いやりを持って仕事に向き合う心根が、創業時から継承されています。
海外での活動を通して、品質と技術を提供
中央アジアやアフリカなど、ODA(政府開発援助)事業を通して、海外での建設事業に取り組んでいます。最先端で品質に優れた日本の建築技術を世界に提供することは、社会的意義も高いと思っています。同時に、海外での技術教育も大切な仕事になります。現在、教育施設を建設中のモンゴルは北海道同様に寒冷地。これまで培ってきた技術を存分に発揮できる土地柄です。最近では、台湾の民間企業と連携してマンションを建築しています。今後は台湾の事例のように、ODA以外の受注も積極的に取り組んでいきたいです。台湾やモンゴルには営業所があるので、継続的に受注を増やし、そこで暮らす人や地域に貢献していきたいという思いがあります。現地で働く人から信頼され、仕事を潤滑に進めていける意欲のある人材の活躍に期待しています。