スポーツビジネスの収益構造を変える取り組み。
楽天イーグルスの歴史は「野球を通してエンターテインメントをやる会社」として当たり前のビジネス収益を生み出し、健全経営を実現するための取り組みの歴史です。ITベンチャーが球団を運営することによって、どんな変化、貢献ができるか、というチャレンジを業界外の多様な社員たちで慣習にとらわれずにやっていこう、という事をこの10年やってきました。トラックマンが取得したデータのチーム戦術への利用や、選手の技術向上などもそうですし、そうしたデータを利用したVRコンテンツの開発など、スポーツエンターテインメントの有り方に一石を投じてきたと考えています。
現在のスポーツビジネスのトレンドは「スタジアムに人をどう集めてどのように楽しんでいただくか」ですが、お客様に満足してもらって観客一人あたりでどれだけ売上を作れるか、つまりレベニューポートフォリオの真ん中にお客様を置き、スタジアムでいかに収益を生み出すか、という考え方は私たち楽天野球団が「観客の方々にいかに喜んでもらえるか」を地道に考え抜いてきたことが反映されていると思っています。
楽天野球団を支える人材。
社内を眺めると、仕事、地元、球界、球団と、何がしかにコミットメントが強い人材がハイパフォーマーになっています。楽天グループ、知名度の高い野球関連の仕事という事で、弊社をとんでもなく大きな会社と考える方もいますが、我々は地方に拠点を置くわずか120名の会社です。一人の仕事が組織全体に与える影響は大きくスピードも速い。ですから、それぞれに尖った人に居てほしい。自律性、自走性は重視しています。自分の頭で考え、自分でインプットして、自ら成長するプロフェッショナル意識の高い人です。業界問わず、とりわけ自分から勝負してきた人、競争環境に身を置いてきた経験を重視していますね。逆に、120名の会社ではあるものの私達の仕事はすぐに影響力を持った形で世の中に出ていきます。最近新卒の女性社員が、1試合50万円のVIPチケットを企画してネットニュースのトップに大きく取り上げられましたが、地方企業でありながら、こうした成果が体感できるのは弊社ならではだと思います。「とりあえず小さくやってみよう」が我々の風土で、バッターボックスに立つことを奨励します。バッターボックスに立たないと打率はゼロのままですから。仙台では、これまでの経験が活かせないのではないか、可能性が狭まるのではないか、と感じている人も多いかもしれませんが、弊社では自らに準備さえあれば機会は与えられる場が多くあります。