採用が経営を変えた瞬間 代表取締役 佐々木 勉氏

新しい会社の形を目指して。

株式会社アイキューブドシステムズ / 代表取締役 佐々木 勉

Vol.28

株式会社アイキューブドシステムズ
代表取締役 佐々木 勉

福岡

1972年8月4日生まれ 長崎県出身。
2001年9月、株式会社アイキューブドシステムズ設立とともに代表取締役就任。趣味はロッククライミング。

更新日:2017年4月27日

独立のきっかけ

小学校の頃にファミコンが大流行しました。その後、就職活動時にWindows 95が発売されるなど、コンピューターへの興味が自然に強くなる時代でした。学校を卒業後にコンピューター業界へ就職しましたが、間もなくi-modeが登場し、パソコンから携帯電話へとインターネットが拡がり始めました。そのときに「これは絶対に世の中が変わる!」と確信し、27歳の時に独立をしたのです。社会に出てからは漠然とではありますが、5年区切りでなにか新しいことをしたいと考えていました。入社して4年9ヶ月、何の準備もしていなかったので、いろいろ模索しながらの独立でした。

フリーランスから法人へ

正直、会社設立のことは全く考えていませんでしたので、フリーランスとして独立をしました。会社勤めのときにはできなかったけど、自分が一人になったときに、一人でも受けられるような制約がない仕事をいただけることが多かったのです。それを少しずつやれればいいかなと思っていましたが、1月から個人事業をスタートし、9月末には法人を設立する流れになっていきました。その翌年には社員を雇用し始めました。やはり一人で仕事をしていると、仕事の幅も限られ、受けられない仕事があります。このころは、世の中に小規模のSIerが多かったこともあり、仕事のバリエーションもいろいろありました。そのため、その中から自由度が高い仕事をやらせてもらっていました。

SIerの限界を感じる

会社設立より5~6年経った頃、SIerを続けていくことがすごく大変だと感じるようになりました。当時、受託したプロジェクトを複数のフリーランスの方々と協力しながら進めることが多かったのですが、プロジェクトの途中で頓挫してしまうこともありました。人が途中でいなくなるなど。そんなこともあって、ビジネスになるならないじゃなくて、当時のメンバーで事業を根本から考える機会が自然とできました。私たちなりの理解では、当時はインターネットの第2フェーズ。これまでは生産管理などの業務系システムの開発をしていましたが、基幹業務よりも広告、マーケティング系のサービス開発をやろうということになりました。オープンソースをベースにしてCMSシステムをホスティングするサービスをつくり、アクセスログやGoogleアドワーズ広告の管理を一元化するようなサービスを開発したのです。ここから自社製品・サービスを作り始める本格的な契機となりました。

これからのテクノロジーのあり方

テクノロジーの進化により、常になんらかのデバイスを持つ世界になってきています。これからは、持つことさえ意識しない、持つことによって生活や仕事がより豊かになる、制限や無理、負担のない自然な世界をつくりたい。その一つがウェアラブルですね。抽象的な話になりますが。

 

5月にリリースするのですが、あえて使えない時間を設定できるアプリケーション、ワーク・スマート機能をリリースします。アプリケーションを使えなくして、人を強制的に休ませるような考え方ですね。弊社のお客様はおかげさまで数千社に及ぶのですが、お客様が当社のシステムを使用されている中でこういった人事・労務面への活用をされていて、このサービスを開発する大きなヒントになっています。

 

私自身も会社を設立してからずっと四六時中仕事して、やりすぎで疲れてしまったことがあります(笑)。今は特にツールが便利になっているので、いつでも仕事をできる環境になっています。そんな経験もあって、今回リリースするアプリのような考え方をするようになりました。

会社にとっての転機

間違いなく、現取締役の畑中がAppleを辞めて当社に入社したときです。当時まだAppleにいた畑中がiPhoneのビジネスをやらないかと提案してくれていました。その後、結局、2年も経たないうちに入社してくれて、一気に私たちの意識がグローバルに向くようになりました。

具体的にいうと、それまでと比べるとビジネススケールが一気に5~6倍になりました。畑中も、大きな組織ではなく、自分たち、自分自身で何かやりたいという気持ちがあったのだと思います。畑中は態度が凄く偉そうで、最初は年上だと思っていたのですが、当時社会人2年目ほどの年下でした(笑)畑中が合流して、一気にメーカーへと舵をきることになりました。会社としてはこれで利益構造が大きく変わった瞬間でした。

新しい会社の形を目指して

これまでも新しい価値を発掘してきましたが、もっとこれを広く取り組みたいです。ソフトウェアという形以外でも出来ることがあると思っています。もう一つは、グローバルに展開する面白い会社、といってもいわゆるグローバルのイメージではなく、「今日は僕、ブラジルです」「今日は僕、ギリシャです」というような。抽象的ですが、新しい会社の形を目指したいですね。

 

これから採用する人は、趣味など、仕事以外にも熱心な人が良いですね。私も今、ロッククライミングにハマっています。やっぱり、生活全体、人生を豊かにするための仕事であってほしいですし、仕事以外での学びが仕事にも活かされることも多いと感じています。仕事以外にもしっかりとお金や時間を割き、仕事も遊びも、楽しもうとされている方がいいですね。

編集後記

人とコンピュータ・インターネットの関係性に着目し、その変化に常に最速で先手を打ち続ける同社。地方都市にあるベンチャー企業ながら、Apple、Microsoft、Googleといった業界メジャーと協業できるのも、この企業姿勢と技術力の高さが可能にしているのだと思います。そんな私の先行する企業イメージに反して、とても穏やかな語り口調で相手に気を遣わせず、時に“天然”を思わせる佐々木社長のお人柄は、多くの人を惹きつけるのだと思いました。
最先端のテクノロジーを追求しながらも、「人間らしくあること」を忘れない佐々木社長。そんな社長が考える近未来に触れさせていただき、私自身もワクワクするような刺激的な時間となりました。

文:リージョナルスタイル認定コンサルタント 植田 将嗣

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