転職成功者インタビュー

富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ株式会社
本田彩加さん(仮名・品質管理) 29歳

公務員から民間企業へ。転職で時間にゆとりが生まれ、将来の可能性も拓けた。

国家公務員として法律関連の仕事に携わっていた本田さん。結婚後は静岡に居を構え、毎日勤務地の都内まで新幹線通勤をしていた。しかし、長い通勤時間や交通費が徐々に負担となり「この働き方を続けていけるのだろうか?」と疑問を抱くように。悩んだ末に転職を決断、現在は静岡の化学メーカーで品質管理職として活躍している。

転職後はプライベートの時間も夫婦の会話も増加し、生活の基盤も安定したという。「将来設計ができるようになりました」と喜ぶ本田さんに、転職体験談を伺った。

※本記事の内容は、2020年9月取材時点の情報に基づき構成しています。

過去の
転職回数
0回
活動期間
エントリーから内定まで150日間

転職前

業種
行政機関
職種
国家公務員
業務内容
法改正や関連事案の調査等

転職後

業種
半導体向け素材メーカー
職種
品質管理
業務内容
各工程の品質チェック、出荷直前の製品チェック

静岡から東京まで新幹線で通勤する日々に疲れ、転職を決意。

現在のお仕事はどんな内容ですか?

富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ株式会社の静岡工場で品質管理を担当しています。当社の主力製品は、半導体の製造に欠かせないレジスト(感光性ポリマー製品)と、デジカメやスマホに搭載されるイメージセンサー用のカラー材料。私はイメージセンサー用カラー材料の品質管理を担当するグループに所属しており、原料から製品に至るまでの各工程において、化学的な特性を検査する仕事をしています。

入社前のご経歴を教えてください。

九州の高校から大阪の大学・大学院へ進み、国家公務員として行政機関へ就職。行政機関では、法律の改正や関連事案の調査などに携わっていました。東京で2年働いた後、名古屋の関連機関へ2年出向。それからまた東京へ戻り、1年程経った頃に、現職に転職しました。

転職したきっかけは?

静岡県在住の夫と結婚したことです。東京に赴任したのは結婚直後だったのですが、引き続き仕事を続けたいと思っていましたので、二人の職場の間をとって住まいを決め、新幹線で東京に通うことにしました。しかし通勤時間は片道1時間40分、月に10万円ほどかかる定期代の半分は自己負担。残業で終電を逃してしまい、家に帰れないこともありました。

徐々に「将来自分はどのように生きていきたいのだろう?この生活を一生続けていくのだろうか?」と考えるようになりました。そう考えていくと、この仕事をずっと続けていくのは難しいという結論に至り、転職することにしたんです。

転職活動はどのように進めましたか?

まず、転職市場の概要を知るために大手の転職サイトに登録、民間会社へ転職した先輩のアドバイスもあり、仕事を続けながら活動を進めました。また、公務員のキャリアは民間の仕事との親和性があまりないので、大学で履修した化学の知識を生かせる仕事を探すことにしました。

でも実際はかなり大変でしたね。大手の転職サイトからは紹介メールがたくさん来ていたのですが、当然ながらどれも面接は職場と真逆の静岡で行われる案件ばかり。応募先の絞り込みに悩んでいた時、夫からリージョナルキャリア静岡が地元企業への転職に強いと聞いて、エントリーしてみました。するとすぐに電話で面談してくれたのです。

リージョナルキャリア静岡は大手のように対応が機械的ではなく、好感を持てました。担当コンサルタントとも電話で頻繁にやりとりできましたので、意思疎通がとてもスムーズでした。結果3社ほど紹介してもらったのですが、その中の1社が富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ社でした。

今の会社に決めたポイントは?

親会社が大企業なので安定感もありますし、半導体業界についても可能性を感じました。競合が世界中にある業界なので、求められる品質や基準も非常に高いんです。だからこそ、そういった世界で勉強し、切磋琢磨しながら自分の力を磨いていきたいと考えました。

夕食を作り、二人で食べる。転職で当たり前の幸せを実現。

転職していかがですか?

公務員時代は残業が多く、月平均80時間、多いときには100時間を超えることも珍しくありませんでした。それが転職してからは、多くても月20時間ほど。有給休暇も取得しやすくなりました。

業務については、まず社内で業務を行うための資格を取る勉強から取り組みました。品質検査をするにも、ゴミを廃棄するにも、何をするにも社内の資格が必要なんです。入社して1カ月で最初の資格を取得できましたが、今も引き続き資格の勉強を続けながら、できる仕事の幅を広げているところです。

さまざまな製品の品質を各項目ごとに一つひとつチェックしていくので大変なこともありますが、「静岡で働ければありがたい」という気持ちで転職したので、とにかく仕事ができる喜びを感じています。

生活面の変化はありましたか?

転職後は夫と私の職場の中間地点に転居したのですが、通勤は車で片道30分程度。東京に通っていたことを考えると、すごく楽になりましたね。しかも、遅くても19時には帰宅できるので、会社帰りに買い物をして、晩御飯を作り、夫と一緒に食べられるようになりました。

休日も計画的に取ることができるようになりました。以前は日曜日や夜にいきなり呼び出されることもあったのですが、今はそういうことはありません。仕事を頑張るときは頑張り、休むときは休む、メリハリのある生活が送れています。

困ったことや課題はありますか?

今まで住んだことのない街に引っ越してきて知り合いもいないので、コミュニケーションの相手が夫しかいないことが少し寂しいですね。これから土日の楽しみをどう見つけていこうか考えているところです。

転職して良かったと思うことは?

生活の基盤ができ、プライベートの時間がしっかりとれるようになったので、家の購入や子どものことなど、将来設計を考えられるようになったことだと思います。以前は夫も通勤時間が長く、お互い疲れ切っていたので、そういったことを考える余裕もありませんでした。

今はお互いに帰りも早くなり、夫婦の会話が増えました。これから二人で焼津の生活をのんびり楽しんでいきたいと思っています。

転職を考えている人にアドバイスをお願いします。

コンサルタントの伊藤さんからも「転職を考えるのなら、どの時期に何をやっておくか、整理しておくと良い」というアドバイスをいただいていたのですが、まずは履歴書や職務経歴書を作るなど、活動の準備を始めてみることをお勧めします。そうした書類を作ってみると、今まで自分が何をしてきたのか、何ができるのか、といったことが整理できます。またその結果、「やっぱり今の仕事がいい」と判断することもできますよね。

私の場合、新幹線通勤を始めた頃から少しずつ準備を進めていたことで、この案件が紹介された時にすぐに応募することができました。いい出会いはいつ巡ってくるかわかりません。そのチャンスを掴むためにも、早めに転職支援会社に相談したり、自分のキャリアの棚卸をしてみたりすることが大切だと思います。

担当コンサルタントから

チーフコンサルタント 
伊藤 雅隆

本田さんとのやり取りを通じて印象的だったのは、その謙虚で素直なお人柄です。また、応募先に対して十分な企業研究、自己分析をされていたため、「自身の強み」と「企業が求めている人材」の重なる部分を見つけアピールできたことが内定に繋がったと感じています。

ご入社後、お電話差し上げた際に「心配していた車通勤にも慣れ、公私ともに充実している」とお聞きし、大変嬉しく思っております。

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