転職成功者インタビュー | リージョナルHERO
地元・広島の大学を卒業した山城さん(仮名)が就職したのは大手電機メーカーのグループ会社。兵庫県内の事業所に配属され、人事としてのキャリアをスタートした。ほどなくして学生時代に知り合った女性と結婚。子どもも生まれ、妻のキャリアや子育て、家族のあり方を長期的に考えた末に、広島へのUターン転職を決意する。プライベートなライフプランが転職の動機ではあったが、若い山城さんにとって、自身のキャリアをこれからどのように積み上げていくかも重要なファクター。そうした「キャリア観」を転職エージェントのコンサルタントと共有することによって成し遂げた、「100点満点の転職」の経緯を紹介する。
- プロフィールベバストジャパン株式会社 山城浩之さん(仮名) 26歳/大学卒
- 転職活動【転職回数】0回【転職期間】エントリーから内定まで37 日間
職業 | 人事総務 | 職業 | 人事総務 |
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業界 | 電機メーカー | 業界 | 自動車部品メーカー |
仕事内容 | 人事総務業務全般 | 仕事内容 | 人事業務全般(採用、研修、派遣管理、海外人事など) |
ドイツに本社を置くベバスト社の日本法人であるベバストジャパンで、採用、研修、社内サーベイ対応、グローバル人事など人事業務全般に携わっています。自動車用ルーフシステムを開発・製造し国内外の市場に提供している会社で、海外拠点との人事交流もあるため、人事の仕事もグローバルです。採用については新卒・中途ともに国内での活動ですから前職でも経験がありますが、国境を越えた人の行き来に関わるグローバル人事は初めての経験。前職では使うことのなかった英語が必須の職務なので、日々、実務を通して英語力を高めているところです。
近県への転居はありましたが、ほぼ広島で大学までを過ごし、卒業後は総合電機メーカーのグループ会社に就職しました。人事総務部門に配属され、勤務先は兵庫県内の事業所でした。就職活動の時には人事への興味は漠然としたものでしたが、採用や研修で関わった方が成長したり、会社に貢献している姿を目の当たりにできる、人事の面白さを感じるようになりました。
社会人になって早々に結婚したのですが、妻は広島で仕事に就いていました。子どもに恵まれ、妻が育児休暇をとって兵庫で一緒に暮らしていましたが、お互いの親元も決して近くはなく、知り合いも少ない中での子育ては大変でした。また、この先、妻と私の両方が仕事を続けていこうとすれば、別々に暮らさざるを得ません。前職は全国転勤のある会社だったため、広島からもっと離れた土地に赴任する可能性もありました。妻が仕事を辞めるか、単身赴任生活をするか、私が広島へ転職するか。いずれは決断に迫られるという状況で、家族の方向性が定まらず落ち着かない日々が続いていました。最終的には、やはり家族は一緒に暮らしたいということ、私自身が地元の広島を好きだったこと、そして子供に“地元”と呼べる場所を作ってあげたいという3つの理由から、広島への転職を決めました。
広島への転職を意識し始めてから、地元でどのような求人があるのか、転職サイトを閲覧するようになりました。そんな中、ライフサイズのサイトで応募したいと思える求人を見つけ、エントリーしました。すぐにライフサイズのコンサルタントから連絡があり、最初の面談をしたのが2016年の9月でした。面談では、履歴書・職務経歴書をもとに話を進めたのですが、履歴書では表現できないような自分の“キャリア観”について詳しく聞いていただきました。私からは「次のキャリアの中で、どこでも通用するような能力、しっかりした実力を身に付けたい」という話をしました。その上で、「山城さんのキャリア観や志向にマッチする会社だと思います」とご紹介いただいたのがベバストジャパンです。思ったよりも早く転職先が決まり、2017年1月の入社となりました。コンサルタントの方には面接の際に駅から会社まで送迎していただくなど、大変親身にサポートしていただきました。
選考が進む中で今の上司や社長と会い、この人たちと一緒に働いてみたいと素直に思えたのです。前職の人事の経験を活かせる上、新たにグローバルな経験が積める点も、非常に魅力的に感じました。会社の雰囲気も合っていると感じ、良い選択ができたと思います。
率直に言って、自分の決断・選択は間違っていなかったと思います。入社して4カ月経ちますが、面接などで感じた印象と大きな違いはありません。役職や経験年数、新卒・中途入社も関係なく、自分の意見や考えを自由に発信することを大切にする社風。人事の仕事についても、やりたいこと、やるべきことがあれば提案して実行できる環境です。実を言うと、入社前は“外資系企業”に対する漠然とした不安があったのですが、杞憂でした。今、採用の場面では私自身がベバストジャパンをPRしていく立場にありますが、前職以上に自信を持って自社をPRできているように思います。
広島に戻って実感したのは、都市環境と自然環境のバランスの良さ。私自身、自転車や釣りなど野外でアクティブな趣味を楽しみたいタイプなので、その意味でも非常に良い環境です。幼稚園に通い始めた子どもも毎日楽しそうで、日々の成長を感じる度に、やはり単身赴任を選ばなくて良かったと思うのです。両親も頻繁に孫の顔が見られるので喜んでいますし、私自身も両親の元気な姿を確認できるので安心です。妻も、大学時代の友人などに加えて新たな人間関係を築きつつあり、充実しているように見えます。
転職して困っていることは全くありません。良いことばかりというのが正直な気持ちです。仕事の関しての課題を言えば、海外拠点の多い会社なので、英語力を含めたグローバルな仕事力を高めていかなければと思っています。学生時代、教科としての英語は得意でしたが、話す機会はほとんどありませんでした。今は電話もメールも海外とのやりとりは英語。海外からの赴任者とも英語で話すので、実務を通して新しい語彙を身に付けたり、コミュニケーションとしてアウトプットすることを意識しています。
プライベートな理由で転職をしたわけですが、100点満点の課題解決ができ、心のゆとりもできました。その上、キャリアプランとしてもプラスになっている。新たにチャレンジできている仕事もあり、非常に充実しています。
転職を考えるということは、何かしら迷っていることがあるということ。まずはその原因や課題を考え、整理することが必要だと思います。基準や軸がはっきりしない転職は、自身のキャリアにとってマイナスです。転職の軸を整理する上では、コンサルタントの客観的な助言も役立ちます。その意味で、ライフサイズのコンサルタントの方は非常に優秀で、転職者目線で話をしてくれていると感じました。どんな職場でも悩みは少なからずあるもの。それがどうしても現職で解決困難であれば、アクションに移せばいいのではないでしょうか。また当然ですが、転職は自分だけでなく、家族にとっても大きな変化になります。周囲の方にしっかりと相談して理解を得ながら進めることが必要だと思います。
株式会社ライフサイズ 瀬川 泰明
誰しも何度も転職を繰り返したくはないものです。そのため「最後の転職にしたい」「定年まで働ける安定した企業に入りたい」と仰る方は多くいます。しかし、それはその人の意志だけでどうにかなることではありません。どうにかなる時代もあったのだと思いますが、今はそのマインドセットを変えないといけないと思います。山城さんは26歳という若さにも関わらず、そのことを感じ取っておられUターンの実現とセットで「どこでも通用する能力・実力を身に付けたい(身に付けられる企業に入りたい)」と仰っていて、自分が向かうべき方向がはっきりしていました。それもあってスピーディに転職が決まりました。成長された山城さんとまたお会いするのが楽しみですし、山城さんに「成長していない」と言われないように私も頑張ります!