転職成功者インタビュー

株式会社志摩地中海村
伊坂浩平さん(仮名・事業運営) 44歳

選択肢を広げ、自分の目で確かめる。それが自分にフィットする場所を見つけるポイント。

「ここに来たおかげで、ホテルで働くおもしろさを思い出しました」と話す伊坂さんは、三重県志摩市のリゾートホテルで、総務マネージャーとして活躍している。

出身は東京。フランスのホテル学校に留学し、現地のホテル業務も経験した後、31歳で帰国。その後は東京で、複数のレストランの運営や飲食事業の立ち上げなどに携わってきた。

しかし44歳のときに転機が訪れる。会社の経営方針に疑問を感じて退社。東京で転職先を探し始めたものの、いずれの会社も何か物足りない。そんなときに届いたのが、一度も訪れたことのない三重県の求人情報だった。

軽やかな行動力が転職を成功に導いた、伊坂さんのIターン体験談を紹介する。

※本記事の内容は、2017年1月取材時点の情報に基づき構成しています。

過去の
転職回数
5回
活動期間
エントリーから内定まで86日間

転職前

業種
不動産業・不動産投資及び開発
職種
飲食事業開発準備
業務内容
飲食事業開発管理業務全般を担当

転職後

業種
リゾートホテルサービス
職種
①フロント及び飲食部門のサービス実務ならびに管理業務 ②総務マネージャーとしてのバックオフィスでの管理業務
業務内容
①マネージャーとしてホテル運営事業の実務と管理②総務として外部業者との打合せ・調整・管理などの業務

国内なら、どこもあまり変わらない。最優先したのは、現地で感じたフィーリング。

現在のお仕事はどんな内容ですか?

「志摩地中海村」というリゾートホテルで、総務マネージャーとして働いています。フロントやレストランでの接客、現場でのサービス対応、70名いるスタッフのマネジメント、備品の管理まで、とても広く任されています。

また現在、増築工事にとりかかっており、社長のアシスタントとしてそのプランニングやスケジュール管理にも携わっています。

入社前のご経歴を教えてください。

東京の高校を卒業した後、フランスへ留学しました。最初は語学習得が目的でしたが、その後、現地でホテルの専門学校に入学。フランスのホテルで1年、ベルギーで2年働いた後、31歳で日本に帰国しました。

帰国後は東京で、ホテルのセールスマネージャーやレストランの運営、飲食事業の立ち上げなどに携わってきました。三重に来る直前は、イタリアンレストランの運営会社で、人事総務のマネージャーとして働いていました。

転職のきっかけは?

当時働いていた会社の経営に安定感がなかったことです。ワンマンオーナーの会社で、私自身の経験からいろいろな提案をしようとしても、耳を貸してもらえることはありませんでした。そこで、もっとやりがいを持って働ける場所を探そうと思い立ち、転職を決意しました。

転職活動はどのように進めましたか?

ネットで検索し、様々な転職サイトにエントリーしました。最初は東京を中心に探していたので、求人はありましたが、何か物足りなさを感じ、決めかねていました。そんなときにリージョナルキャリア三重からのメールで、今の会社の求人情報を知り、興味を持ちました。

リージョナルキャリア三重の東京オフィスで詳しい話を聞き、その場で面接の設定を依頼。後日、社長と支配人の面接を受けました。

今の会社に決めたポイントは?

一言でいうと、環境ですね。初めて現地に行った時に、気持ちの中にすっと入ってきたんです。フランスで働いていたホテルと雰囲気がとても似ていて、「ここで働きたい」と素直に思えましたので、その感覚を大切にしました。

小さくても、なんでも揃っている便利なまち。休日は美しい海岸線を気ままにドライブ。

転職していかがですか?

毎日がとても充実しています。約10年ぶりにホテルの現場に出て接客をしているのですが、楽しいです。以前の職場は完全に分業制でしたが、今はなんでもやらないといけません。でもそれが楽しいんですよ。

また実際に接客してみて、お客さまが求めるもののレベルは、東京よりも高いと実感しています。なぜなら、東京はビジネスでいらっしゃるお客さまが多いのですが、ここはご自分のお金で、しかも決して安くはないお金をかけて遊びにいらっしゃいます。そのぶん、求められるクオリティが高くなるのも当然。

ですから、限られた時間の中で、どうすればいちばん楽しんでいただけるか、喜んでいただけるかを、常に考えています。

転職して良かったと思うことは?

皆がとてもおおらかに受け入れてくれて、嬉しく思っています。困ったことがあれば親切に教えてくれますし、こちらの話にも耳を傾けてもらえます。

増築工事にもやりがいを感じています。まだ着工したばかりで、これから山あり谷ありだと思いますが、自分の経験を活かすことができたらいいな、と思っています。

また、久々の接客も本当に楽しいです。ホテルで働くおもしろさや、最初にこの道を目指したときの気持ちを、改めて思い出すことができました。

困っていることや課題はありますか?

久しぶりの現場でしたし、ここでの仕事の進め方を覚えなくてはならないので、最初は少し苦労しました。マネージャーとして採用されたのですが、自分が率先して現場で働かなければ、人はついてこないと思っていましたし、新しい職場で受け入れてもらうためにも、まずは現場で汗を流そうと最初から決めていました。

OJTで学び、帰宅後も毎日イメージトレーニング。そんな日々を過ごし、ようやく自分が思い描くように仕事を進められるようになりました。

生活面の変化はありましたか?

家族は東京に残し、単身赴任をしています。といっても、単身用のワンルームマンションはあまりないので、間取りは2DK。一人にはもったいない広さですね。三重県志摩市は人口5万人ほどの小さな街ですが、コンビニはもちろん、大型ショッピングモールもあり、なんでも揃っていて暮らしやすいです。

またこちらにきて、生活のメリハリもつきました。休みの日は仕事のことは一切忘れて、ドライブによく出かけています。三重県内の美しい海岸沿いを走ったり、四日市まで夜景を見に行ったり。食べ物もおいしいですね。特にとれたての魚は一番おいしい!初めての単身赴任ですが、意外と快適で、楽しんでいます(笑)

転職を考えている人にアドバイスをお願いします。

転職で成功するためには、自分が腹をくくることが大事だと思います。「今までとは違うんだ」という、新しい挑戦をしていく覚悟を持って働くことで、自身の成長やキャリアアップにつながるのではないでしょうか。

また、転職先を選ぶ際は、必ず現場に足を運び、職場の人や環境が自分に合うかどうかを確認することが大切だと思います。そのうえで、あまり神経質にならず、違いを楽しむくらいでちょうどいいのではないでしょうか。

あとは、勤務地など条件を限定しすぎないこと。選択の幅を広げることで、自分にフィットする場所が見つかりやすいと思います。

担当コンサルタントから

コンサルタント 
瀬古 さやか

初めて東京オフィスで面談させていただいたときは、優しいオーラの中にストイックさもあり、ホスピタリティマインドが自然に備わっておられる方だなと感じました。また直感的に、伊坂さんが三重の地で仕事をした場合、何かしらの良い化学反応が起こるのではという予感がしました。

これまでは三重にご縁がなかったこともあり、少し心配でしたが、面接を受けられる頃には、伊坂さんのIターンへの気持ちも固まり、心配は杞憂に終わりました。

現在、伊坂さんはこれまでのご経験を活かしながら、幅広くご活躍中です。職場の皆さまの温かいお心持ちに心から感謝するとともに、伊坂さんが三重の地で思いきり働くお力添えをできたことを、本当に嬉しく思っています。

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