採用が経営を変えた瞬間 代表取締役社長 石井 希典氏

製氷製品は無限の可能性がある。
私達の挑戦は始まったばかり。

株式会社アイスライン / 代表取締役社長 石井 希典

Vol.23

株式会社アイスライン
代表取締役社長 石井 希典

岡山

平成12年3月慶應義塾大学経済学部 卒業
平成12年7月Andersen Consulting(現 Accenture) 入社
平成18年5月同社退社
平成19年1月株式会社アイスライン 入社
平成22年4月取締役経営企画室長
平成24年4月常務取締役
平成26年3月28日代表取締役社長 就任

消費者ニーズや生活スタイルの多様化に呼応しながら111年

1905年、北海道の天然氷を販売するところから当社の事業はスタートしました。当時はまだ電気冷蔵庫など無い時代ですから、持ち帰った氷が溶けないように氷室で保管し、ほとんどが医療用として使われていました。当時は一般の人が口にすることはかなりの贅沢だったのです。その後、製氷技術の確立や生活様式の変化と共に氷に対する需要も大きく変わり、その変化に対応しながら当社も徐々に事業領域を変化させて今日に至ります。現在の当社の主力商品としては、独自の製氷技術により凍らせた、硬く、透明で溶けにくいかち割りアイスや板状アイス、ブロックアイス、カップアイス、オンザロック専用のプレミアムな氷オンザロックICE、抽出液や濃縮果汁を凍らせチップアイス状にした氷カフェなど、独自性と付加価値の高い商品作りに力を入れています。また、製氷製品の保管機能を最大限に活用して、ホテル・レストランをはじめとする飲食店や給食施設に冷凍食品や調味料などの飲食材料をお届けする事業部も立ち上げ、今では約5,000アイテムの食品を取り扱っています。

コンサルティングから実業へ。私自身が日々学んでいます。

私は東京の大学を卒業後、外資系コンサルティングファームに就職をしました。様々な企業の経営に関わることができると同時に、ハードワークで短期間での成長が可能と感じた点が決め手でした。30歳を前にマネージャー職を経験することもでき、自分の中でもそろそろタイミングだろうと感じ、アイスラインに入社をしました。そして2014年に社長に就任。会社を継ぐことの意識は持ち続けていたつもりですが、それでも最初は前職との違いに戸惑うことも多々ありました。働き方も文化も人も全てが違う。わかっているつもりではいましたが、コンサルティングと実業が全く違うことも痛感しました。

 

例えば、前職の場合、論理的に正しいと思うことは上下関係や統制など関係なく言い合うカルチャーがあり、それが正しいことだと思っていましたが、色んなタイプの人がいる中で、必ずしもそのアプローチが良いとは限らないということも学びました。論理は大事なことではありますが、組織は論理だけでは動かないということも学びました。価値観も多様化する中で、良い結果を出してもらうためにどのようにするとより良くなるのかが常にテーマです。

強い組織をつくりたい。その答えはやっぱり人。

今は、あえて売上や収益目標は掲げていません。当然、私の胸の中にはあるのですが、オープンにはしていません。中期経営計画やロードマップを出すのは良いですが、それを出してビックリしただけで終わるのであれば出す価値も無いと思うからです。トップも変わり、市場の変化も激しい中で、それに対応しようと社員も頑張ってくれています。今は変化に柔軟に対応できる強い組織をつくることに注力している段階です。

 

強い組織づくりには採用が不可欠ですが、有難いことに様々な分野で経験を積んだ即戦力人材も仲間に加わってくれています。経験が活かせるからというのは当然あるのでしょうが、それだけではなく「一緒に新しいアイスラインをつくりあげていきたい」という想いを持ってくれている人も多く、心強いです。中途入社の方に求めるものは、これまで当社にないスキルやノウハウ、視点や考え方を持っていることです。当社の中で当たり前となっていることを疑い、場合によってはそれを壊し、そこから新しいものを生み出してもらいたい。実際に一人の入社によって会議のやり方が変わったり、閑散期である冬場の新規事業が発案されるなど、着実にカタチになってきています。

一緒に新しいアイスラインをつくりあげていきたい。

長い歴史がありますが、製氷製品はまだまだ新しい可能性があると感じています。当社も手掛けていますが、コンビニのカップアイスもこれまでにはなかった市場です。技術やライフスタイルの変化によって氷の需要が変わってきたように、これからも変わっていくでしょうし、ニーズの多様化によって市場規模は大きくないにしても新しいマーケットが生まれます。当然、既存のマーケットでもシェアを上げていかないといけませんが、新たなマーケットに我々は機動力を持ってチャレンジできる点は強みだと思います。氷の用途は食品に限定されませんから、本当に無限の可能性があります。独自性のあるキラリと光る会社にしていきたいです。私も経営者としては掛け出しですが、一緒に新しいアイスラインをつくりあげていきたいと思ってくれる人に来てもらいたいですね。当然、経験は求めますが、何より大切なものは素直さや誠実さ、感謝の気持ち、そして想いに共感してもらえることです。一緒により良い会社にしていきましょう!

編集後記

今回のインタビューで感じたのは、石井社長の柔軟性の高さです。顧客ニーズや若者の価値観の変化を感じ取り、今の時代に合った経営をされようとしているのがとても印象的でした。111年の歴史の重みを感じながらも、これまでのやり方にとらわれることなく、時に自己否定をして変革していこうとされる姿が社員を勇気づけ、「新しいアイスラインを一緒につくりたい」という新たな仲間を呼び寄せるのだと感じました。新しいチームアイスラインから新たな取り組みや商品、そして事業が誕生するであろうことを強く感じるインタビューとなりました。

文:リージョナルスタイル認定チーフコンサルタント 瀬川 泰明

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