採用が経営を変えた瞬間 代表取締役社長 松井 清氏

大言壮語せず、大風呂敷も広げず
自信のあることを確実に有言実行

株式会社グリーンズ / 代表取締役社長 松井 清

Vol.9

株式会社グリーンズ
代表取締役社長 松井 清

三重

1956年三重県鈴鹿市生まれ。
80年仏ナンシー大学フランス文化コース修了。同年、創業期から成長期に移行しつつあった株式会社四日市ホテル(現、株式会社グリーンズ)に入社。86年ホテル事業部長。89年に取締役就任、常務(98年)、専務(99年)を経て、2013年に代表取締役社長に就任。現在に至る。

事業:自社ブランドとグローバルブランドのシナジー

当社は、1957年(昭和32年)に駅前旅館「新四日市ホテル」として創業し、来年創業60周年を迎えます。「グリーンホテル」など自社ブランドで店舗展開してきましたが、統一ブランドへのこだわりは強くなく複数のブランドを使用してきました。一方でオペレーションへのこだわりは強く、ホテルオペレーターとしてオペレーションを磨き上げることに心血を注いできました。このオペレーション力を活かした事業が「グリーンズホテルズ事業」です。

 

一方、2003年に、現在世界2位のホテルチェーンであるチョイスホテルズインターナショナル(米国)と日本におけるマスターフランチャイズ契約を締結し、コンフォートブランドでの店舗展開をスタートしました。自社ブランドでは、創業の地である三重県を中心として東海・北陸圏において展開してきましたが、コンフォートブランドでは全国展開を図りました。これが「チョイスホテルズ事業」です。そして、ここから当社の成長が加速し、売上高も100億円を突破し、直近の2015年6月期決算では225億円と過去最高を更新しています。

 

料飲事業も含む総合型ホテル事業として、また運営を受託するオペレーターとしてノウハウを蓄積してきた「グリーンズホテルズ事業」と、世界最大級ホテルチェーンの経営のノウハウを持つ「チョイスホテルズ事業」の生み出すシナジー効果が当社の競争優位を生み出しています。

人材:プロパー社員と中途採用社員のシナジー

当社が中途採用を本格化させたのは3年前です。信用力向上、人材採用、資金調達などの効果を期待して株式公開に向けて動き出すに際して、株式公開審査並びに公開後に対応できる組織になることを目指して管理部門の充実をスタートさせました。この3年間で管理部門の人員はかなり充実したと考えています。現時点で目指している管理部門の完成形から見ると7~8合目まで来ていると言ってもいいと思います。もっとも、完成形もどんどん先に進んでいきますが。

 

管理部門に中途採用で来てくれたスタッフが改革を進めてくれましたし、当社の組織を固めてくれました。会議体のあり方や規程類などの整備、労務管理、コンプライアンスなど、外部の視点を持って立ち向かってくれたのが中途採用のスタッフでした。当社に限らず変化に対しては抵抗がつきもので苦労も大きかったと思います。そのおかげで、今では新しいやり方がすっかり定着しています。

 

管理部門の次は営業部門です。管理部門のスキルは人事、労務、経理、財務など会社によって大きくは異なりませんが、営業は会社のカラーが強く出ます。当社のカラーに合う方に外部からの刺激をもたらしてもらい、管理部門で生じたプロパー社員と中途採用社員のシナジーを営業部門へ、そして全社へと展開したいと考えています。

社風:協調性と自己主張のバランス

社員には外部との他流試合をする機会を多く持って欲しいと思っていますが、ホテル業の現場は接客中心でその機会はあまり多くはありません。当社には接客が好きで当社を選んで入社してくる社員が多いのでホスピタリティが高いことは自慢ですが、企画力やリーダーシップ等が強いかと言うと必ずしもそうではありません。

中途採用が外部の視点や刺激をもたらしてくれていますので、今後も新しい風を求めていきたいと思います。営業部門にも、あるいは他の部門にもクリエイティブで積極的な方を採用したいと考えています。一方でこれまでの歴史を通して築いてきた当社の社風も大切にしたいと思います。当社の社風を一言で表すと「誠実でお行儀が良い」でしょうか。ともすると大人しくなりがちですので、少しずつ変化を取り入れていきたいと思っていますが、野武士や一匹狼のような方だと刺激が強過ぎて当社には合わないと思います。劇薬は副作用が心配されますので、協調性があり、かつ自己主張する積極性を持つ人を採用したいと考えています。自己主張と協調性のバランスが協働を生むのではないでしょうか。

展望:成長の追求と市場見通しのバランス

現在、順調なインバウンドの増加や団塊世代の旅行需要などに支えられてホテル業界は好調です。インバウンドの増加も東京オリンピックまでという声もありますが、東京オリンピックは通過点に過ぎないと考えています。世界的な国際観光の高まりの中で長期的に見ても有望な産業であると考えています。

 

当社はこの市場見通しを踏まえつつ、これからも成長を追求していきます。グリーンズホテルズ事業では様々な業態のホテルを受託し店舗数を増やしていきますし、新たな形態のホテル事業にもチャレンジしていきます。チョイスホテルズ事業では従来のコンフォートホテル以外にコンフォートスイーツやコンフォートインという新しいブランドもスタートし、チェーンの拡大を図っていきます。

 

当社では業界何位や売上高何百億円を目指すというあまり根拠のない大風呂敷を広げることはしません。社内でしっかり検討してコンセンサスを得ることができた、達成見込みのある数字を公表しています。今後も人材の力を結集させて、有言実行で確実な成長を続けていきます。

編集後記

謙虚で紳士的な松井社長のお人柄がまさに当社の社風そのものだと感じました。お話の中でも大風呂敷を広げることはなく、どちらかというと控え目に話しておられましたが、その言葉には自信が漲っておられました。60年の歴史を誇る老舗ホテルに世界第2位のホテルチェーンのノウハウが融合し、そして紳士的な社風に中途採用社員が刺激をもたらし新しい組織文化をもたらしてきた当社の成長は今後も間違いなく続くと感じました。県外店舗が増えても、グローバル展開をされても、今後も三重県経済を牽引して頂くことを願うばかりです。

文:リージョナルスタイル認定コンサルタント 三田 泰久

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