採用が経営を変えた瞬間 代表取締役社長 毛塚 武久氏

「人づくり」こそ経営者の役割。
社員とともに会社は強くなる。

明電産業株式会社 / 代表取締役社長 毛塚 武久

Vol.6

明電産業株式会社
代表取締役社長 毛塚 武久

栃木

1968年1月8日生まれ(48歳)

栃木県宇都宮市出身。大学卒業後にイギリス留学を経て、栃木銀行に入行。1995年に父が経営する明電産業株式会社に入社し、営業社員として社内トップセールスを記録する。那須塩原営業所所長・営業部長・専務取締役を経て、2008年に代表取締役社長、現在に至る。

常に新しいことへの挑戦。M&Aで「IT」を強化し100億円を目指す

当社は昭和23年の創業以来、電設資材商社として事業を営んできました。2010年には当時まだ珍しかったメガソーラー事業にいち早く参入し、那須塩原市に1号機・2号機を建設、2015年は鹿沼市に3号機、本年4月には足利市に4号機が完成しました。また2015年はIT分野にも事業を拡げるため、M&Aでソフトウェア開発会社の「システムツール」を傘下に収めましたから、この1~2年は会社としても変化が激しく多角化を進めた期間でした。


今後はこれまで培ってきた「販売力」と「施工力」に、「IT」を加えた3つの柱で事業を拡大し、連結売上高を現在の77億円から2020年には100億円まで伸ばしたいと考えています。そして、この過程で大切になるのが、何にもまして人材です。「企業は人なり」といいますが、中小企業の場合は特に一人ひとりの力が会社全体に与える影響が大きい。社内にどれだけ自分のブレーンとなれるような人がいるかで企業の将来は決まると思っています。これは現会長である父から教えられたことでもありますが、「人づくり」の大切さは身をもって感じているところです。

社長就任と同時にリーマンショック。社員の雇用を最優先に考えた

私が社長に就任したのは2008年で、そのときちょうどアメリカでリーマンショックが起きていました。まさかその影響が栃木県にまでは及ばないだろうと思っていましたが、あっという間に、軒並み工場が生産を縮小していきました。当社も売上が激減して、正直かなり苦しい状況でしたが、ただそのときも一人の社員もリストラはせずに、雇用を守りました。父の時代から社員を「明電ファミリー」と呼んでいるのですが、家族であれば生活が苦しいからといって見捨てることはしないですよね。特に自分が社長になって1年目から、それまで培ってきた風土を壊すことは絶対にしたくなかった。そういう感覚を大切にしていまして、いまでもその家族が大きくなってグループで150人規模になっただけだと思っています。


それを体現するものとして当社ではワンフロア経営を実践しています。本社は3階建てなのですが、社員は全員1階の仕切りのないフロアで仕事をしています。一人ひとり嬉しいことや悲しいことなどいろいろあると思うのですが、直接顔を合わせないとそれが分からない。同じ社屋にいてもフロアが分かれてしまっては人間関係も希薄になっていきます。常に「おはようございます」「おつかれさま」という他愛もない会話をすることが何よりも大切で、私も少し気になったら、すぐに社員に声をかけるようにしています。それが中小企業の社長としてはすごく重要だと思うのです。

新規事業の主役は社員。社員にやってもらい社長が責任を取る

先ほどお話ししたメガソーラー事業とIT事業への進出も、実務を担ってやり遂げてくれたのは私ではなく社員でした。


メガソーラーで言えば、周囲からの反対を押してやると決めて3000坪の土地を購入したところまでは自分がやりましたが、それからは社員に「この土地を預けるからメガソーラーを作ってくれ」と無理を言いまして、情報収集からすべてやり遂げてもらいました。通常の事業では10年20年先はなかなか読めないですが、メガソーラーはそれを読むことができます。これから当社がさまざまな事業展開をするなかでも、確実に収益が見込める事業基盤になってくれるものと思っています。


またITについては、以前から上手く取り入れなければ取り残されてしまうという危機感を持っていて、時代の半歩先にはいようと思っていました。2014年からは全営業社員にiPadを持たせていましたので、業界内では一番早かったと思います。そういう思いがありましたので、常に情報に対してアンテナは立てていて、今回の「システムツール」の買収もちょうど良いタイミングで私のところに話が持ち込まれました。でもM&Aは当初想定していたよりも大変で、その実務を担ってくれた立役者が2014年に中途入社してくれたAさんです。Aさんはハウスメーカーで総務を経験したのちに、学校法人の企画畑を歩んできた経歴の持ち主で、当時まだ入社から1年も満たないときだったのですが、見事にやり遂げてくれました。Aさんがいなかったら、これほどスムーズなM&Aはとてもできなかったと思います。

手薄だった管理部門ではじめての中途採用。会社が強くなった

これまで事業拡大に伴って営業は新卒採用とともに中途採用も行っていました。一方で重要とは分かっていながらも手薄だったのが管理部門です。当社の管理部門の重要なポストはこれまで金融機関からの出向者を迎え入れていたのですが、さすがに担い切れなくなっていました。そこで管理部門としてはじめて中途採用したのが前述したAさんです。Aさんが加わったことで、会社として一回りも二回りも”強く”なったと感じています。現在では、当社の総務としてはもちろん、「システムツール」の総務も兼任してくれています。M&Aをして学んだことの一つは、会社を大きくしたいのであれば、まずは足場をしっかりと固めなくてはいけないということです。今年は経理の即戦力としてBさんも入社してくれましたので、着実に会社としてレベルアップしている手応えを感じています。

編集後記

毛塚社長とは宇都宮の経済団体を通じて知り合い、これまで多くの方を採用いただきました。私が思う毛塚社長の大きな魅力は、経営者として溢れ出るパワーといいますか、自然体で語り口は穏やかなのに一つひとつの言葉に力がみなぎっているところです。これは私だけではなく求職者の方も同様で、毛塚社長との面接を経て「明電産業で働きたいです」と目を輝かせる姿をたくさん見てきました。これから2020年までに100億円を目指し、さらなる事業展開をされることと思いますが、私もファンの一人として楽しみでなりません。今回の取材記事が、明電産業株式会社と毛塚社長をより多くの方に知っていただく機会になれば嬉しく思います。

文:リージョナルスタイル認定コンサルタント 佐藤 照昭

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